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「MOANIN' 長岡市厚生会館」

Wednesday, June 16, 2010

古民家の解体を見学してきました

6月5日(土)
 なにか僕は最近、「古民家づいて」 いますが…
 長岡市(旧越路町)不動沢の 「井口製材所」 さんによる、古民家解体のデモンストレーションを見学してきました。


 井口製材所は古材のストックや流通・販売に長けていらっしゃるそうです。
 今回解体の対象となった古民家は、井口製材所から道路をはさんで斜向かいに建っていた、築100年ほどだという家屋でした。


 会場に訪れると、家屋はすでに屋根や壁が取り払われて、ほぼ軸組の状態から、デモンストレーションが始まりました。
 とび職さんが2名のぼって部材をはずし、それをクレーンで吊り下ろします。


 フライング・バットレスならぬ、文字通りの 「フライング」 小屋梁と小屋束です。


 後で話をうかがうと、このように部材をひとつずつはずしていくのは、「デモンストレーションだから特別」 だそうです。普段はもう少し、ブロックごとに切り分けながら解体していくような感じだそうです。
 ただ、やはり部材を大切に確保するために、一般的な解体のように 「まず全部グシャッとやって、それから分別」 という方法は、取らないそうです。


 古材は、飲食店などの内装材として、いまやたいへんな人気だそうです。
 曲りのある古い梁などが珍重されますが、お話によると、「越後に多い 『豪農の館』 のような豪邸は、軸組部材としては、あんがい面白みのないものが使われている。逆にとくに有名でもない、戦前くらいまでの一般の古いお宅のほうが、部材としては面白い」 ということです。
 (一方、建具など調度品は、豪邸のもののほうが面白いそうです。)


 また、壁の工法として、越後では雪囲いなどでおなじみの 「落とし板」 は、釘を使っていないために、古材として重宝されているとのことです。


 井口製材所さんの業務のうち、古材部門での売上が大きな割合を占めているそうです。それは地震復旧工事が一段落した後、新築工事の減少にともない、古材部門に業務をよりシフトしていった、という経緯がおありのようです。
(また、プレカットの波及により不要となった 「手刻み小屋」 を、ストックスペースとして有効利用、という意味もおありのようです。)



 古材をはじめ木材のストックが、たくさんありました。


 アートワークの部屋もありました。(←なかなかの高水準でした。)


 ↑R404号線ぞいに並ぶ、彼ら (木のアート人形) が、
 井口製材所さんの目印です。